製造分野における
熱システム(工業炉)の
脱炭素化に向けた技術開発の推進

DITSは、アンモニアや水素を中心とするカーボンフリー燃料に対応した燃焼炉および高効率な電気炉の開発に取り組んでいます。
あわせて、関連する熱エネルギーや熱プロセスなどの共通基盤技術を確立し、これらの技術成果の社会実装と普及促進を目指しています。

理事長挨拶

MESSAGE FROM THE PRESIDENT

近年、地球温暖化に起因する自然災害が多発しており、CO2削減は喫緊の課題です。産業熱プロセスを構成する重要な機器である工業炉は、日本の素材産業、素形材産業、機械産業など多くの分野で用いられています。これらの工業炉からのCO2年間排出量は1.5億トンに達し、これは日本全体の排出量の13.5%を占めています。
工業炉の形式は主に、燃料を燃焼させて加熱する「燃焼炉」と、電気で加熱する「電気炉」の2種類があります。工業炉からのCO2排出量を削減するためには、燃焼炉の電気炉への転換や、燃焼炉で使用する燃料のカーボンフリー燃料への転換、および電気炉の高効率化が必要となります。特に規模の大きな燃焼炉はエネルギー使用量が大きいため電気炉への転換が困難であり、カーボンフリー燃料への転換が強く求められています。
カーボンフリー燃料としては、水素とアンモニアが代表的です。しかし、水素やアンモニアはこれまで一般的な燃焼炉で燃料として使用された経験がありません。そこで、工業炉メーカー、ユーザー、大学、国立研究開発法人などがこれらの課題を共同で明らかにし解決するため、脱炭素産業熱システム技術研究組合(DITS)を結成し、総合的に課題解決に取り組むことになりました。
当組合は、2023年度から2031年度にかけて実施される経済産業省・NEDOのグリーンイノベーション基金事業による「製造分野の熱プロセスの脱炭素化」プロジェクトの事業者として、現在、各種燃焼炉へのアンモニア・水素の適用及び電気炉の省エネルギー化とそれらの基盤技術に関する研究開発を行っています。

理事長 佐藤 順一

組合概要

ORGANIZATION PROFILE

設立年月日2023年5月11日
理事長佐藤 順一
組 合 員(50音順)株式会社IHI機械システム、エア・ウォーター株式会社、関東冶金工業株式会社、株式会社キャタラー、三建産業株式会社、JFEスチール株式会社、中外炉工業株式会社、株式会社TYK、東京ガス株式会社、東京製綱株式会社、日産自動車株式会社、日本製鉄株式会社、日本製鋼所M&E株式会社、富士電機株式会社、富士電子工業株式会社、三井物産株式会社、株式会社UACJ、リョービ株式会社、ロザイ工業株式会社(19企業)
茨城大学、大阪大学、岐阜大学、九州大学、京都大学、東京大学、東北大学、名古屋工業大学、広島大学、北海道大学、名城大学、山口大学(12大学)
産業技術総合研究所(1研究機関)

 (2025.4.1現在)

役員名簿

役職氏名所属先および役職
理事長佐藤 順一脱炭素産業熱システム技術研究組合 理事長
専務理事柏﨑 昭宏脱炭素産業熱システム技術研究組合 専務理事
理事上田 奏日本製鋼所M&E株式会社 代表取締役社長
理事大塚 茂樹エア・ウォーター株式会社 取締役 専務執行役員
理事尾崎 彰中外炉工業株式会社 代表取締役 社長執行役員
理事小林 太郎ロザイ工業株式会社 代表取締役 社長執行役員
理事慈道 文治株式会社UACJ 取締役 常務執行役員
マーケティング・技術本部長
マーケティング・技術本部R&Dセンター所長
理事髙橋 愼一関東冶金工業株式会社 代表取締役社長
理事中村 悟株式会社IHI機械システム 代表取締役社長
理事野村 誠治日本製鉄株式会社 フェロー 技術開発本部プロセス研究所長
理事藤井 良基JFEスチール株式会社 専門主監
理事藤田 修北海道大学 大学院教育推進機構 特任教授
理事三浦 雄一郎三建産業株式会社 代表取締役社長
監事藤田 浩司光和総合法律事務所 弁護士
監事村本 泰雄高岡・村本公認会計士事務所 公認会計士・税理士

(2025.5.23現在)

組合組織図

  (2024.12.18付)

アクセス

ACCESS

本部所在地

脱炭素産業熱システム技術研究組合(DITS)
〒105-0012
東京都港区芝大門1丁目4-9 大門ビル5階